「最近、髪質が変わってきた気がする」と感じることはありませんか。これは、単なる気のせいではなく、「禿げる前兆」である可能性も潜んでいます。髪の毛一本一本の太さやハリ、コシ、手触りといった髪質の変化は、薄毛の進行を早期に察知するための重要な手がかりとなります。最も注意すべき変化の一つが、髪の毛が細くなる「軟毛化」です。以前と比べて髪が細く、弱々しくなったと感じる場合、毛母細胞の働きが弱まり、十分に成長しきれていない未熟な髪の毛が増えていることを示唆しています。このような髪は、外部からの刺激にも弱く、切れ毛や抜け毛の原因となりやすい傾向があります。特に、頭頂部や生え際の髪と、側頭部や後頭部の髪を触り比べてみて、明らかに太さやコシが異なるようであれば、AGA(男性型脱毛症)などが進行している可能性も考えられます。また、髪の毛のハリやコシが失われ、全体的にボリュームダウンしたように見えるのも注意すべきサインです。髪に弾力がなくなり、スタイリングしてもすぐにペタッとしてしまう、あるいは髪がまとまりにくくなったと感じる場合は、髪の内部構造が弱っている可能性があります。さらに、髪の毛が以前よりもパサついたり、ツヤが失われたりするのも危険信号です。髪の表面を覆っているキューティクルがダメージを受けたり、髪内部の水分や油分が不足したりすると、髪は乾燥しやすくなり、輝きを失います。これは、頭皮環境の悪化や栄養不足、血行不良などが影響している可能性があります。くせ毛が強くなった、あるいは逆に直毛だったのにうねりが出てきた、といった変化も、毛穴の形の変化や毛根部の健康状態の変化を反映していることがあります。これらの髪質の変化は、多くの場合、徐々に進行するため、日々の変化には気づきにくいかもしれません。しかし、何か気になる点があれば、早めに専門医に相談するなど、適切な対策を講じることが、薄毛の進行を食い止めるためには重要です。
11月25